事業紹介

タンバクンダ、ケドゥグ、マタム州 村落衛生改善プロジェクト

  • セネガル
  • 水資源・防災
プロジェクト期間:
2012年3月-2016年3月

セネガルでは、村落部における「安全な水と基礎的な衛生施設のアクセス率(トイレ)の改善」に取り組んだ結果、安全な水へのアクセス率は大きく改善されたものの、トイレへのアクセス率は34%(2011年末)と対策が必要な状況にありました。このような課題に対して本プロジェクトは、セネガル国内でも特にトイレへのアクセス率が低い3州(タンバクンダ、ケドゥグ、マタム)を対象に、①行政関係者の能力強化、②野外排泄の撲滅、③改良トイレの建設支援と適切な利用促進、に取り組みました。4年間の活動の結果、次の成果が確認されました。本プロジェクトの終了後、行政機関やドナー、住民らの協力を通じてこれら成果が継続的に活用され、対象3州のトイレへのアクセス率の改善が期待されます。

①行政関係者の能力強化:研修やOJTなどを通じて中央や州の行政官の衛生啓発やトイレ建設支援に関連する知識や経験が高まりました。また、州衛生プラットフォームが設置され、関係省庁やドナーなどの情報共有や活動調整が行われるようになりました。

②野外排泄撲滅:住民の衛生に対する行動変容の発現と衛生習慣の改善を促すため、CLTS(コミュニティ主導型トータルサニテーション)や学校での衛生教育など5種類の衛生啓発アプローチを実施した結果、衛生啓発員や教員など延べ182人が育成され、また、衛生行動変容の発現具合基準を対象村の69%の世帯がクリアしました。実施したアプローチの経験や教訓をとりまとめたガイドラインとマニュアルは、行政機関や関係アクターによって本プロジェクト後の村落衛生改善活動において活用されています。

③改良トイレの建設支援と適切な利用促進:トイレ建設工や衛生啓発員・教員を対象村レベルで146人育成し、改良トイレ810基の建設を支援しました。そして、建設支援した改良トイレのうち67%が適切に利用されるようになりました。育成したトイレ建設工や衛生啓発員・教員を通じた改良トイレの建設と適切な利用促進が継続される仕組みが構築されました。